毎週金曜日18時半から歌とダンスのステージを称して「音楽の時間」をやっている。

主演する人たちは固定メンバーのようで、固定ではない。
時々小学生も踊ったり、60近くのおじさまが歌いに来たりしてある。
上手い‼️人もいるし、もう少し練習しようか⁉︎というアーティストのタマゴもいるが、そんなに聞けないほど、見れないほど下手な人は出していない。
もちろん、出ても構わないし、そんな人たちが練習を積んで上手くなることころ、また一つの役割かなと思ったりする。
音楽の時間は、はじめティーンズミュージカルSAGAにいる、技術はあるのになかなか発表の場がない高校生や卒団生のために始まった。
高校生や中学生は放課後は部活があったりして、練習を毎日のようにしている。
しかし、ティーンズミュージカルの子どもたちは、練習日も決まっているし、学校が終わっても張り合いのない時間を送っているように感じたのだ。
そこでスタジオをただで使っていいから、ティーンズミュージカル部を作ったらどうかと持ちかけた。
それに乗っかった子どもたちが毎日のようにスタジオに練習しに来はじめたのだ。
練習すると上手くなる。
上手くなるとどこかで発表したくなる。
ということで、1,000円くらいで借りられるステージ付きの広場があったので毎週借りることにした。
子どもたちが練習して前向きに未来に向き合うなら毎週1,000くらいなら安いもんだ。
そうやって始まったのが今日で148回目を迎えた音楽の時間だ。
最初からティーンズミュージカルSAGAの子どもたちにはこだわらず、佐賀で頑張って夢を追っているタマゴなら誰だって参加していいということにしたのだ。
しかし、そんなタマゴはなかなかいないし、なかなか自分の夢に真剣に向き合って、叶えてやろうとするアーティストのタマゴなんてかけらもないのかのごとく、日照りが続いた。
そんな中でも時々、来てくれるタマゴたちもいるにはいたし、タマゴの殻を破って、すでにプロとして頑張っているミュージシャンも参加してくれるようにはなった。
そうこうしながら今がある。
始めた頃の高校生は夢を追いかけて東京に行ったり、就職したり、進学したり。
先週も今日も、そうやって離れて言ったタマゴが出演してくれたりもした。


そんな帰ってくる場所でもいいと思う。
普段に賑わいがない佐賀の街中。
大きな予算で運営されるイベントには当然人は集まる。
それはそれでいい。
しかし、普段の生活の中に溶け込んでいるような、何気なく音楽が流れている町も素敵だなぁと思う。
エンタメの幅がスマホなどでどんどん広く深くなっている。
洗練された画面の中や舞台の上に目が行くのは仕方がない。
しかし、作られすぎたものを作っているのは、昔はタマゴだった奴らなのだ。
広く深くなっているのなら、そこに踏み込んで言って1からnを生み出す奴らも当然必要になるはずだ。
音楽の時間は、0から1を生み出し、1をnにできる人材を育てる場所になればと、本当は思っている。
佐賀にそんな場所を創り出したいものだ。
