演じることについて、ずっと生まれた時から頭を離れないで、冷や汗をかいている栗原です。

なんでかものゴゴロついて演劇というものに手を出したお陰で、いろんなことを考えては、実践できる楽しい人生を生きています。

で、15年ほど前からは子どもたちにも芝居を教える立場になり、ますます、演じることについて考えることが深くなってきてるんですが、基本的には、君たちの声をお客さんに届けようというのが、演技の基本ではないかと思っています。

もちろん言霊と言って、我々人類の発する言葉には魂が宿っていますから、変な技を使わなくても、伝えようと思う気持ちが純粋であれば、無言でも伝わるんだと、科学的でもないことを信じていたりはするんですが、一般的ではないので、ふつうに大きい声と、なんてしゃべっているのかわかるような滑舌はしっかり練習しとこうかというのは、ダンスや楽器の演奏などと同じように、練習しなくては勝ち取れないものだと思います。

さて、本題の演じること。

演技と書いて演じるための技。

結論を言うと、技は演じる邪魔になるんではないかと最近思うようになって、要するに、「演技は無意味なもの」ということです。

演じることに技はいらない

ときどき演技を勉強しています。という役者の卵か何か知らないが、そんな言葉を聞いたりする。

泣くことを練習する。

涙を流すために、これまでの悲しかったことを思い出し涙を流す。

愛する人を無くした時を思って涙を流す。

わかりやすく泣くことの演技の練習についての例だけど、こう言うことをして、身につけた泣くことの芝居が、果たして舞台の上やテレビの画面で見た時に、ホンモノと言われるのか?

ノー‼️ですよね?

それは観客も騙してるし、何より自分も騙している。

そこにあるのは、涙を流すために築かれた大きな壁であり、役には最も遠く、役者を全く演じてはいないことになる。

必要なのは役としての存在なのにである。

ボクらはこの世界に存在している。

なんの芝居をすることなく、生きている。

ときどき演じることをママゴトにしながら生きることはあるが、それすら自分自身。

ひとりの存在だ。

舞台の上でも、同じだ。

脚本家が作り出した世界に住んでいる人たちが、物語を生きている。

決して物語を演じているわけではないのだ。

ここがだいじ。

物語を生きているから、ボクらは物語に入り込むことができる。

もちろん、バカじゃないから、嘘の物語だし作られた話だってことは、重々わかっている。

真似事をする演技ではなく、そこに存在できる役になるため方法が、演じるための技と定義するなら、演技が上手くなる方法はたった1つ。

知識を増やし、蓄えていくしかないと思っている。

随分前に、アニメ監督の宮崎駿さんがアニメを作っているシーンを見たことがある。

動物が走ったり、爬虫類が這い回ったりシーンを描く時。

アニメーターなら当然の作業なのだろう。

骨格、骨の仕組みから勉強していく。

骨がこういう風についていて、筋肉がそれをこういう風に動かすから、こういう動きをするはずだ。とか。

何度も対象物の動画を見ては模写をする。

これらの作業は、アニメの中に出てくる演者達により良い動きをしてもらうために知識を蓄えているのだ。

蛇の這い回り方を知識に持っていれば、架空の動物、龍が空を飛ぶ時の応用にも使えるだろう。

だから、役者は自分に与えられた役の知識を、出来るだけ取り入れることをしなくてはいけない。

役になりきるために。

そして、埋まらない隙間を、自らの人生の知識や経験で得た知恵で、埋めていくことをしなくてはいけないと思う。

人の人生は、情報を知識に変えて、知恵にすることで上手く生きるための方法とする。

人がそこに存在出来て初めて、自然に感情が生まれ、喜怒哀楽となり、言葉が生まれ行動になる。

シェイクスピアが、人生は舞台だと言った理由はそこにあるんだと思っている。

リアルな人生も、舞台の上の世界を生きる役者の人生も、同じく存在しなくては意味がない。

下手なモノマネやママゴトはいらない。

演じるということは、存在して生きることなんだ!

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