ミュージカル「風の曜日」から「風のうた」と言うナンバーです🎶→

♪風のうた
作曲:弓削田健介
風はどこにいる
風はどこを吹く
地上に吹くだけが
風ではない
水の中土の中光の中
真空の大宇宙を
吹き渡って
いきとしいけるものを
繋ぐ大いなるもの
風は光のように
風は愛のように


ミュージカル「風の曜日」からの楽曲です🎶
風という言葉の響きや、現象そのものが好きなんですねえー。
この物語の最後に2人の主人公がこんなセリフを喋ります。
こんなことなんだと思うんですよ。

風の曜日は生きている。俺達の中で、世界の全てのものを優しく包んでくれている。
例えば、俺達の体。何兆という細胞からできている俺達の体。
どこまでもどこまでも拡大したときに、細胞はやがて、無数の分子からでき、分子もまた原子からできている。
その原子を造る原子核と電子の無限の隙間に、風は吹いている。
100パーセントの塊に見える、俺達の周りのものでさえ、99パーセント以上が真空という、その隙間に風は吹いている。
俺達の頭上に広がる大宇宙の、無数にある星星の隙間に風は吹いている。
風の曜日はちゃんとある。私達の生活の中で、全てのものを優しく包んでくれている。
例えば、一日が終わろうとする瞬間。
11時59分59秒。今日だ今日だと思っていた今日が、一秒後には日付が変わって明日になっても今日と言い続ける。
明日と思っていた日が、いつの間にか今日になっていて、さっきまでの今日は昨日になり、今日は永遠に今日で、明日は絶対やって来ない。
デジタル時計の細切れの時間を埋めるもの、アナログ時計のように滑らかに・・・
月曜が火曜に変わる瞬間、火曜が水曜に、水曜が木曜、木曜が金曜と移り変わって行く、一瞬にも満たない、永遠の時間の中に風の曜日は存在している。
風の曜日は、そんなうつろいゆく、無限の瞬間と無限の隙間で大いなる呼吸をしているんだ。

